WING先輩 公式サイト
プロフィール

教員の方

学校向け講義

学生の方

過去問と解説学生向け講座
問題・解説へ進む

第115回看護師国家試験 午後6

胎児の卵円孔の位置で正しいのはどれか。

  1. 右心室と左心室の間
  2. 右心房と左心房の間
  3. 肺動脈と大動脈の間
  4. 臍静脈と下大静脈の間
解答・解説を見る

答え

2 右心房と左心房の間

WING先輩の解説

赤ちゃんは、肺も肝臓も通らなくていい

胎児循環は、みんなが苦手とする分野です。なので、ここだけ押さえればOK

まず結論から。おなかの中の赤ちゃんは、お母さんから酸素と栄養をもらっています。胎盤から、へその緒(臍帯)を通って届く。だから、肺と肝臓に行く必要がない。これだけ覚えてください。

肺に行っても意味がないんです。まだ息をしていないし、水浸しですからね。そこで、肺をショートカットする道があります。その1つが卵円孔。右心房と左心房の間にある穴です。答えは2。

右心房から、左心房へ抜ける穴

右心房に戻ってきた血液は、ふつうなら右心室→肺動脈→肺へ進みます。でも、肺に行く必要がない。 なぜならすでに酸素が豊富に含まれているし、肺にいってもどうせ酸素はもらえない。だから右心房から、壁の穴を抜けて直接左心房へ。そこから左心室→全身へ出ていきます。

穴があるのは心房の間。

優先順位は、卵円孔 → 動脈管 → 静脈管

胎児循環のショートカットは3つ。上から順に大事ですので。優先順位をつけて覚えましょう。

通り道 つなぐ場所 ショートカットする臓器 優先順位
卵円孔 右心房→左心房 肺 一番
動脈管 肺動脈→大動脈 肺 まあまあ高め
静脈管 臍静脈→下大静脈 肝臓 最も低い

3の「肺動脈と大動脈の間」は動脈管。肺動脈に出た血液も、肺に行っても意味がないので、そのまま大動脈に合流します。卵円孔の次に大事です。

4の「臍静脈と下大静脈の間」は静脈管。肝臓をショートカットする道です。ただ、優先順位は最も低い。受かりたいだけなら、覚えなくていいです。

動脈管とロキソニン

動脈管が開いているには、プロスタグランジンが必要です。ロキソニンなどのNSAIDはプロスタグランジンを抑えるので、赤ちゃんの動脈管を閉じてしまう。だから、妊娠中はロキソニンを使いません。

生まれて泣いたら、道が閉じる

産声を上げた瞬間に、肺呼吸が始まります。泣くと肺がふくらみ、肺に流れる血液が増える。すると左心房の圧が上がって、卵円孔は「バターン」とドアが閉じるように閉鎖します。一方、動脈管は、酸素が増えることで閉じます。

隠して、矢印を描く

赤ちゃんが行かなくていい臓器は、2つ。どこ?

肺と肝臓。お母さんから酸素と栄養をもらっているからです。

卵円孔は、どことどこの間?

右心房と左心房の間。右心房から左心房へ抜けて、肺をショートカットします。

同じ分野の問題も解いてみよう

WING先輩

WING先輩(駒井 翼)

看護師国試対策講師・循環器内科医

インスタのストーリーズを毎日更新中