第115回看護師国家試験 午前33
禁酒を指導されている患者が「禁酒できたらもっと健康的な生活になるね。自分は我慢強いところがあるからやれると思う」と話し、3週間禁酒を続けている。
患者の行動変容を促したのはどれか。
- 自己洞察
- 自己効力感
- 自己中心性
- 自己同一性
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答え
2 自己効力感

WING先輩の解説
「健康になる」と「自分ならできる」は、別の話
禁酒すれば健康になる。それを知っているだけで、禁酒を続けられるでしょうか。
行動変容の鍵は「知識」ではなく「自分でもやれるという感覚」。 この感覚が自己効力感です。
患者は「もっと健康的な生活になる」と話した後に、「自分は我慢強いところがあるからやれると思う」と続けています。前半は、禁酒をしたらどんな結果になるかという見通し。後半は、その禁酒を自分が実行できるという見通しです。この問題では、後半を拾います。答えは2の自己効力感です。
自己効力感は、小さな成功から支える
自己効力感を高めたいとき、看護師は何をすればよいでしょう。
支援の基本は小さな成功体験を積ませること。この患者は、すでに3週間禁酒を続けています。「3週間続けられた」という成功体験を評価することが、次の行動を支える材料になります。
ただ「もっと頑張りましょう」と言うだけでは、本人が何を頼りに続ければよいのかが見えません。続けられた工夫を尋ね、うまくいった点を振り返り、取り組めそうな次の目標を一緒に考えます。
ほかの「自己」と区別する
1の自己洞察は、自分の感情や行動、その背景を理解することです。自分への理解と、ある行動を実行できるという確信を区別します。
3の自己中心性は、自分を中心とした見方から離れにくいことです。自分の我慢強さを行動の支えとしている今回の発言とは違います。
4の自己同一性は、自分は何者か、自分が自分であるというまとまりに関わる概念です。「禁酒という行動をやれる」という見通しの名称ではありません。
隠して、言葉から判断する
「禁酒したら健康になる」と「自分なら禁酒できる」。自己効力感を表すのは?
「自分なら禁酒できる」です。行動の結果への期待と、その行動を自分が実行できるという確信を区別します。
自己効力感を支えるために、3週間禁酒できた人と確かめたいことは?
続けられた事実と、そのために使えた工夫です。小さな成功を認め、次も取り組めそうな目標につなげます。
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