WING先輩 公式サイト
プロフィール

教員の方

学校向け講義

学生の方

過去問と解説学生向け講座
問題・解説へ進む

第115回看護師国家試験 午後38

口すぼめ呼吸によって生じるのはどれか。

  1. 気道内圧の上昇
  2. 呼吸回数の増加
  3. 末梢気道の閉塞
  4. 1回換気量の減少
解答・解説を見る

答え

1 気道内圧の上昇

WING先輩の解説

閉塞性は、吐けない病気

閉塞性換気障害は吐けない病気です。吐くのが大変です。COPDでは、息を吐くときに末梢の気道がつぶれやすく、入った空気を出せない。空気が肺に残ります。

気道のイメージは、ヘニャヘニャの紙製ストロー。外から圧迫するとすぐに潰れちゃう。息を吐くときは、外から潰すでしょ。その時に気管支が脆いからペチャンコになる。だから吐けへん。

出口を狭くするのに、吐きやすくなる

口をすぼめて、ゆっくり息を吐きます。すると、出ていこうとした空気が戻ってきます。この反射した空気が、潰れたストローを中からぷくっと膨らませてくれます。出口に抵抗を作ることで、気道の内側の圧が上がり、吐いている間に気道がつぶれるのを防ぐ。答えは1の気道内圧の上昇です。

健康な人が口をすぼめると、吐きにくくなるはずです。出口が細いからです。でも、閉塞性換気障害の人たちはこれで吐きやすくなる。圧を保つ→気道がつぶれにくい→吐ける。肺に残りがちな空気を、出しやすくなります。

鼻から吸って、口をすぼめてゆっくり吐く

鼻から吸い、口をすぼめてゆっくり息を吐いてください。そうすると楽に吐きやすくなります。吸うときより長く吐きます。速く、力任せに吹き出す呼吸法とは逆です。

人工呼吸器で、息を吐き終わっても気道に圧を残して、気道がつぶれないようにする設定を、PEEP〈呼気終末陽圧〉といいます。中から空気、圧をかけたら、これ口すぼめ呼吸でも同じ現象が起こります。口すぼめ呼吸は自前PEEP。ストローの端を指でつまんで息を吐くと、中の圧が上がるのと同じ原理です。ただ、機械で設定する一定の圧と、本人が口をすぼめて作る圧は、全く同じわけではない。

選択肢の「増える・減る」は、目的から読む

呼吸回数の増加は選びません。口すぼめ呼吸は、ゆっくり息を吐き、呼吸を落ち着かせるために行います。

末梢気道の閉塞は逆。潰れたストローになるのを防ぐための呼吸法です。

1回換気量の減少も、この呼吸法の目的とは違います。ゆっくり吐いて肺に残る空気を減らし、次の息を吸いやすくする方向に働きます。直接起こるのは、気道内圧の上昇です。

隠して、吐けない理由を言う

閉塞性換気障害では、吸うこと・吐くことのどちらが難しい?

吐くこと。息を吐くときに、ヘニャヘニャの紙製ストローのような気道がつぶれて、空気が肺に残ります。

口をすぼめてゆっくり吐くと、気道内圧はどうなり、何を防ぐ?

上がります。戻ってきた空気が中から圧をかけて、吐いている間に気道がつぶれるのを防ぎます。

同じ分野の問題も解いてみよう

WING先輩

WING先輩(駒井 翼)

看護師国試対策講師・循環器内科医

インスタのストーリーズを毎日更新中