WING先輩 公式サイト
プロフィール

教員の方

学校向け講義

学生の方

過去問と解説学生向け講座
問題・解説へ進む

第115回看護師国家試験 午後11

摂食中枢が存在する部位はどれか。

  1. 延 髄
  2. 小 脳
  3. 下垂体
  4. 視床下部
解答・解説を見る

答え

4 視床下部

WING先輩の解説

「お腹すいた」は、考えて感じていますか

「お腹すいた」と感じる摂食中枢は、視床下部にあります。今回なら4です。

では、なぜ大脳ではないのでしょう。

「よし、今からお腹をすかせよう」と考えて、お腹がすくわけではありませんよね。生きるために、勝手に湧いてくる欲求です。つまり本能。本能を担当する間脳、その中の視床下部と結び付けます。

コンビニ行ったらついつい甘いものを買ってしまう。そのとき頭の中では、間脳と大脳がバトってるんです。「食べたい、食べたい」が間脳の本能。「太るからやめよう」と考えるのが大脳の理性です。

視床下部は、脳のどの部分にありますか

「視床下部」と即答できても、選択肢から視床下部消えたらどうしますか。大脳・間脳・脳幹・小脳から選ぶ場合は、間脳です。

通天閣は何地方にありますか。近畿地方ですよね。大阪府と答える聞かれ方もあれば、もっと大きな括りの近畿地方と答える聞かれ方もあります。

視床下部も同じです。脳は4地方しかないんです。大脳・間脳・脳幹・小脳。視床下部は間脳の一部です。間脳地方に2つあります。視床と視床下部。今回の摂食や、体温調節で大事なのは視床下部です。

ざっくり言えば、生命中枢があって、本能中枢があって、賢い中枢がある。脳幹、間脳、大脳の順です。

ほかの選択肢も、この担当で分けます。延髄は脳幹やったよね。呼吸・循環などの生命維持です。小脳は運動の微調整やバランス。器用さだと思ってください。下垂体はホルモンを分泌する臓器で、視床下部から指令を受ける側。視床下部が社長なら、下垂体は部長です。

食欲だけで終わらず、視床下部の働きをまとめる

お腹がすいた、喉が渇いた、暑い、寒い。どれも、毎回考えて指示しなくても体が調節しています。

視床下部は、体温・食欲・水分・ホルモンの調節に関わります。さらに交感神経・副交感神経をまとめる、自律神経の最高中枢です。ホルモンも本能の感じしませんか。よくホルモンに振り回されるとか言ったりしますよね。生きるための基本的な調節をしている場所です。

体温の話では、視床下部は「エアコンのリモコン」です。設定温度を決めるところ。実際に筋肉を震わせて熱を作るのは、エアコン本体の側です。リモコンは視床下部。下垂体とは別です。

発熱の始まりに、なぜ寒がるのでしょう

設定温度が37℃から38℃へ上がったのに、実際の体温がまだ37℃だったとします。体はどう感じますか。

寒いと感じます。 設定された38℃に届いていないからです。うわぁ寒いってなってブルって震えて、熱を作る。皮膚の血管を縮め、熱を逃がさない。鳥肌が立つことを立毛といいます。この時期が悪寒期です。

体温が設定温度に追いつくと、高い体温を保つ時期になります。やがて設定が37℃に戻ると、今度は実際の38℃が高すぎます。熱ってなって、汗をかく・皮膚の血管を広げることで熱を逃がします。これが解熱期です。

悪寒期に保温する理由も、解熱期に熱を逃がし水分を補う理由も、設定温度と実際の体温を比べれば説明できます。

隠して、思い出してみましょう

「お腹すいた」を感じる中枢と、それを含む脳の区分は?

摂食中枢は視床下部。視床下部は間脳に含まれます。

甘いものを「食べたい」と感じる本能と、「太るからやめよう」という理性は、それぞれどこ?

本能は間脳、理性は大脳です。

設定温度が38℃、実際の体温が37℃なら、どんな反応が起こる?

寒く感じ、ふるえで熱を作り、皮膚の血管収縮や立毛が起こります。発汗・血管拡張は熱を逃がす側の反応です。

同じ分野の問題も解いてみよう

WING先輩

WING先輩(駒井 翼)

看護師国試対策講師・循環器内科医

インスタのストーリーズを毎日更新中