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第115回看護師国家試験 午前17

免疫抑制作用があるのはどれか。

  1. 抗ヒスタミン薬
  2. インターフェロン
  3. ヒト免疫グロブリン
  4. 副腎皮質ステロイド
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答え

4 副腎皮質ステロイド

WING先輩の解説

免疫と炎症は、下がる二つ

免疫を抑えるのは、副腎皮質ステロイド。今回なら4です。「免疫を上げる薬」とは逆で、免疫・炎症を抑える薬です。

仲間を間違って敵だと思っちゃうのが自己免疫性疾患です。免疫がおかしくなっちゃったら免疫抑えたれということで、ステロイドを使います。移植した臓器に対する拒絶反応を抑える場面でも使います。一方で、免疫を抑えれば、バイ菌には侵入され放題。治療に使う作用と、気を付ける副作用がつながっているわけです。

名前が変わっても、コルチゾールの話

副腎の勉強で主役にするのは、副腎皮質とコルチゾールの系列です。

コルチゾール、糖質コルチコイド、グルココルチコイド、副腎皮質ステロイド。国試では呼び方が変わりますが、ステロイド=コルチゾールです。代表的な薬はプレドニゾロン。超有名なステロイドです。正体はコルチゾールだと思ってください。つまり合成のコルチゾール。

では、ステロイドで上がるもの2つ、下がるもの2つ。言えますか。

上がるのは血糖・血圧。 「血」っていう字が入ってますね。下がるのは免疫・炎症。 今回の免疫抑制は、この「下がる二つ」の片方です。

コルチゾールは、感染や手術などのストレス時にも分泌が増えるホルモンです。体が血糖や血圧を維持するための「上げる側」に回る、と結び付けます。

副作用は「2-2-2-2」で覚える

4つ以上あるものは分ける。副腎皮質ステロイドは8つぐらいあるので、2個ずつセットで覚えます。

グループ 覚える二つ
上がる2 血糖・血圧
下がる2 免疫・炎症
見た目2 中心性肥満・満月様顔貌
その他2 骨粗鬆症・うつ

血糖、血圧上がるってことは副作用、高血糖、高血圧わかるよね。はい、ここは覚えない。免疫が下がるなら、感染しやすい。炎症が抑えられるなら、熱などの炎症のサインが出にくくなる。作用から戻して説明します。

見た目の二つは、おなかを中心に太る中心性肥満と、顔が丸くなる満月様顔貌、ムーンフェイスです。この変化から、体重は増える側だと考えます。もともとクッシング症候群というのはコルチゾールが出すぎる病気です。見た目の副作用は、クッシング症候群と同じ特徴でつながります。

感染が心配だからと、急にやめていいでしょうか

自己判断で急にやめてはいけません。 こっそりやめると、ぶっ倒れます。長く薬を飲むと、体の中のホルモンの出方も変わっているからです。

普段は、下垂体前葉からACTH、副腎皮質からコルチゾールという順に指令が伝わります。外から薬としてコルチゾールを補い続けると、体は「もう十分」と判断し、ACTHを減らします。副腎もサボるようになり、自前のコルチゾールを作る働きが弱くなっています。

その状態で薬だけ急に切れたらどうなるか。副腎は急に出せって言われても困りますね、となり、血糖や血圧を維持できなくなることがあります。副腎クリーゼ、ショックにつながるため、医師と相談しながら少しずつ減らす漸減(ぜんげん)が必要です。

見た目の変化がつらく「やめたい」と話す患者さんには、いきなり禁止だけを伝えません。まず「副作用がお辛いのですね」と受け止め、そのうえで急に中止できない理由を説明します。薬を減らすことでムーンフェイスが軽減する可能性も、前向きな説明につながります。

覚えたら、隠して二つずつ

副腎皮質ステロイドで、上がる二つ・下がる二つは?

上がるのは血糖・血圧。下がるのは免疫・炎症です。

見た目の二つと、その他の二つは?

中心性肥満・満月様顔貌と、骨粗鬆症・うつです。

長期間飲んでいた薬を急にやめると危険なのは、なぜ?

ACTHが抑えられ、自前のコルチゾール分泌が弱くなっているためです。急な中止で不足すると副腎クリーゼを起こすおそれがあり、漸減します。

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WING先輩

WING先輩(駒井 翼)

看護師国試対策講師・循環器内科医

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