第115回看護師国家試験 午前66
母乳栄養を希望している母親への説明で適切なのはどれか。
- 「お母さんは飲酒しても大丈夫です」
- 「赤ちゃんは日焼けした方が良いです」
- 「お母さんは納豆を多く摂取しましょう」
- 「お母さんはコーヒーを1日6杯以上飲んでも大丈夫です」
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答え
3 「お母さんは納豆を多く摂取しましょう」

WING先輩の解説
母乳の話を、血が固まるしくみへつなぐ
母乳栄養は、いいことばっかやねーと思ったら1個だけ弱点がある。母乳にはビタミンKが少ないことです。
じゃあ何が怖いの?出血しちゃうんですね。ビタミンKは血を固めるために必要です。正確には、血液凝固因子が働けるようになるために必要です。新生児の消化管出血や頭蓋内出血を防ぐため、児にビタミンK製剤を予防投与します。
このつながりが分かると、納豆が出てくる理由が見えます。納豆はビタミンKが多いです。今回の選択肢では、3の説明が適切です。
ただし、ここから「母親が納豆をたくさん食べれば、児への予防投与は要らない」と広げてはいけません。母親の食生活と、児に処方されたビタミンK₂シロップは別の対応です。児への予防投与は指示どおり続けます。
飲んだものは、母乳を介して児にも届く
授乳中の生活を考えるときは、母親だけの作用で終わらないことが大切です。アルコールは母乳に移行します。「飲酒しても大丈夫」と無条件には説明せず、授乳中は飲酒を避けるよう勧めます。
カフェインも摂りすぎに注意します。コーヒーを1日6杯以上飲んでもよい、とは言えません。コーヒーの濃さやカップの大きさで摂取量が変わり、紅茶や緑茶にもカフェインが含まれます。
日焼けはどうでしょう。ビタミンK不足への対応にはなりません。紫外線と関わるのはビタミンDの話であり、別のビタミンです。乳児に積極的な日焼けを勧める説明は適切ではありません。
選択肢を、理由と一緒に確かめる
| 選択肢 | 判断と理由 |
|---|---|
| 1.「お母さんは飲酒しても大丈夫です」 | × アルコールは母乳へ移行します。授乳中は飲酒を避けるよう勧めます。 |
| 2.「赤ちゃんは日焼けした方が良いです」 | × 積極的な日焼けを勧めません。紫外線と関わるDの話を、Kの不足への対策と混同しません。 |
| 3.「お母さんは納豆を多く摂取しましょう」 | ○ 納豆はビタミンKを多く含みます。この設問の正答ですが、特定食品の過剰摂取や、児へのK₂投与の代用を意味しません。 |
| 4.「お母さんはコーヒーを1日6杯以上飲んでも大丈夫です」 | × カフェインの過量摂取につながります。母乳を介した児への影響も考え、無条件にこの量を勧めません。 |
母乳の弱点は、対応まで覚える
母乳栄養にはビタミンKが少ないよっていう知識だけやと役に立たない。何を補うかまでつなげます。ビタミンKが少ないため出血しやすくなる。そこで児にビタミンK₂シロップを投与する。納豆という食品名も、ビタミンKという同じ知識に結び付けて覚えましょう。
母乳栄養を希望している人へは、食品を一つ指定して終わるのでなく、続けやすい食生活と必要な予防の両方を伝えます。
隠して、理由をつなげる
母乳に少ないビタミンと、不足したときの問題は?
ビタミンKです。血液凝固因子の働きに必要なため、不足すると出血しやすくなります。
母親が納豆を食べれば、児のビタミンK₂シロップをやめてよい?
やめてよいとは言えません。母親の食事は児への予防投与の代わりになりません。処方されたシロップは指示どおり投与します。
参考資料
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