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第115回看護師国家試験 午後26

蝸牛管頂部近くのCorti〈コルチ〉器で感知されるのはどれか。

  1. 高い音
  2. 低い音
  3. 大きい音
  4. 小さい音
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答え

2 低い音

WING先輩の解説

蝸牛の頂部で感じるのは、低い音

答えは2の低い音です。蝸牛管の入口側では高い音、頂部近くでは低い音を感じます。

ただし、この問題は解けなくても全く気にすることのないマニアックな問題です。 頂部の話だけを細かく暗記する前に、耳のどこに何があるか、音がどう伝わるかを押さえましょう。

外耳・中耳・内耳は、行動と場所を結び付ける

外耳は、耳かきをするエリア。耳介や外耳道、鼓膜があります。

中耳は、鼓膜の向こう側。ここにある小さな骨が、耳小骨です。ツチ・キヌタ・アブミという名前があります。中耳は耳管を通じて口の奥の咽頭とつながっているので、口の側から菌が入ると中耳炎が起こります。

飛行機が降りてくるとき、鼓膜が内側にペコッと押される。耳が詰まったようになって、耳抜きをしますよね。これも耳管の話です。耳管から空気が入って押し返すことで、鼓膜の内側と外側の圧の差を調整します。中耳は、中耳炎と耳抜きで覚える。

そのさらに奥が内耳。今回の蝸牛は、内耳にあります。カタツムリみたいになっているのが蝸牛です。音を感じるところです。内耳にはほかに、体のバランスを感じる前庭・半規管もあります。

「耳小骨は中耳、蝸牛は内耳」。

鼓膜が振動してから、音を感じるまで

音が伝わる順番は、こうです。

外耳道→鼓膜→耳小骨→蝸牛のリンパ液→基底膜→コルチ器の有毛細胞→聴神経。

外から入った音で鼓膜が振動し、その振動を耳小骨が伝えます。蝸牛では液体が揺れ、その揺れが基底膜へ伝わります。基底膜の上にあるコルチ器の有毛細胞が刺激を受け、神経へ情報を送ります。

つまり、コルチ器は音を感知するところ。ラセン器とも呼びます。「コルチ器があるのはどこ?」と聞かれたら、蝸牛管です。半規管でも鼓室でもありません。

高い・低いと、大きい・小さいを分ける

今回の選択肢には、音の高さと大きさが混ざっています。頂部と入口側の違いで聞かれているのは、音の高さです。ちっちゃい音、大きい音という音量の区別とは別です。

楽器やってた人はわかると思います。高い音が出る楽器はちっちゃい。低い音が出る楽器はやっぱでかいよね。蝸牛でも、振動するものの性質が場所によって違います。

ここで見ているのは、蝸牛の管そのものの太さではなく、基底膜の幅と硬さです。入口側の基底膜は幅が狭く硬いので高い音、頂部では幅が広く柔らかいので低い音に対応します。

頂部という言葉から「上だから高い音」と選びたくなりますが、頂部は低い音。入口側は高い音。

同じ内耳にある、平衡覚までつなげる

耳は、聞くだけの器官ではありません。蝸牛は聴覚、前庭・半規管は平衡覚です。どちらもリンパ液の動きが感覚に関わります。

ちっちゃい頃グルグルグルって回ってピタって止まった時に、まだ回っている感じが残ることがあります。半規管の中のリンパ液が、慣性の法則でしばらく動き続けるためです。半規管が感じるのは、頭が回転するときの加速度。前庭は、直線方向の加速度や傾きを感じます。

音とバランスの情報を脳へ伝える神経は、合わせて内耳神経、第8脳神経です。

隠して、耳の中をたどる

耳小骨があるのは中耳、内耳のどちら? 蝸牛は?

耳小骨は中耳、蝸牛は内耳です。

コルチ器の別名と、ある場所は?

ラセン器です。蝸牛管の中、基底膜の上にあります。

蝸牛管の頂部と入口側は、それぞれ高い音・低い音のどちら?

頂部は低い音、入口側は高い音です。

聴覚を担当するところと、平衡覚を担当するところは?

聴覚は蝸牛、平衡覚は前庭・半規管です。両方の情報を内耳神経が伝えます。

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WING先輩

WING先輩(駒井 翼)

看護師国試対策講師・循環器内科医

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