第115回看護師国家試験 午前46
ノーリフトケアに該当するのはどれか。
- 車椅子の後ろから患者を抱えて座位を整える。
- 患者を抱きかかえてポータブルトイレに移動する。
- スライディングシートを使って患者をベッド上で移動する。
- ボディメカニクスを活用してベッド上で患者の上体を起こす。
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答え
3 スライディングシートを使って患者をベッド上で移動する。

WING先輩の解説
ノーリフトは、抱え上げない
ノーリフトケアで先に覚えるのは、患者さんを人の力で抱え上げないという原則です。正答は3「スライディングシートを使って患者をベッド上で移動する。」です。
患者さんを移動させるとき、「自分の力でどう持ち上げるか」から考えないこと。滑らせて動かせるか、福祉用具を使えるかを考えます。スライディングシートは、ベッド上での移動を助ける用具です。
持ち上げる動きを、滑らせる動きへ
ベッドの足側へずれた患者さんを、頭側へ移したい場面を思い浮かべてください。腕や体を抱えて引き上げると、介助する人の腰へ大きな負担がかかります。
スライディングシートを敷き、その上を滑らせて動かすと、体と寝具の間の摩擦が減り、少ない力で動かせます。 持ち上げる必要を減らし、患者さんの体を無理に引っ張らずに移動するための工夫です。
用具を選ぶときは、患者さんが自分でどれだけ動けるかも見ます。座位を保てるか、立位を保てるかによって、使える用具や介助方法は変わります。ノーリフトは、患者さんの力を使わず、すべて機械任せにするという意味でもありません。
「上手な体の使い方」とは、区別する
4「ボディメカニクスを活用してベッド上で患者の上体を起こす。」に迷った人は、言葉の目的を分けてください。 ボディメカニクスは、体を安定させて、看護師自身の腰を守り、患者さんを安全に介助するための体の使い方です。
足を開いて支持基底面を広くする、膝を曲げて重心を低くする、患者さんへ近づく。ボディメカニクスの3つの基本です。ただし、よい姿勢をとっても、人の力で抱え上げれば負担は残ります。 今回は、用具を使って滑らせ、抱え上げを避ける3を選びます。
ノーリフトの原則に沿って方法や用具を選んだ上で、ボディメカニクスで介助時の姿勢も整えます。
抱える選択肢を、動作で見分ける
1「車椅子の後ろから患者を抱えて座位を整える。」は、抱え上げて姿勢を直す方法なので選びません。短時間の座り直しでも、抱えることに変わりはありません。
2「患者を抱きかかえてポータブルトイレに移動する。」も選びません。 移動先がトイレでも、抱きかかえる動作は同じです。
選択肢の場所や用具の名前より、実際に何をしているかを見ます。抱える・抱きかかえるは×。シートで滑らせるのは○です。
隠して、介助の方法を選ぶ
ノーリフトケアの原則と、今回選ぶ用具は?
患者さんを人の力で抱え上げないことです。今回はスライディングシートを使い、摩擦を減らして滑らせて移動します。
ボディメカニクスを使えば、抱え上げてもノーリフトになる?
よい姿勢だけで抱え上げの負担がなくなるわけではありません。抱え上げを避ける方法や用具を選び、その上で介助姿勢も整えます。
参考資料
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