第115回看護師国家試験 午前86
特定健康診査・特定保健指導について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 医療保険者が実施主体である。
- がんのスクリーニングを目的とする。
- 特定健康診査の受診者全員に特定保健指導を実施する。
- 対象は、75歳以上の医療保険被保険者・被扶養者である。
- 根拠法令は、高齢者の医療の確保に関する法律〈高齢者医療確保法〉である。
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答え
1 医療保険者が実施主体である。、5 根拠法令は、高齢者の医療の確保に関する法律〈高齢者医療確保法〉である。

WING先輩の解説
特定健診は、40〜74歳のメタボ対策
特定健康診査・特定保健指導で、何を見つけて、何を予防したいのでしょう。
メタボリックシンドロームに着目した、生活習慣病の予防です。 がんを見つけるための検診ではありません。
対象は40〜74歳の医療保険の被保険者・被扶養者。実施主体は医療保険者で、根拠法は高齢者の医療の確保に関する法律です。今回選ぶのは1と5です。
保険者と、被保険者を分ける
医療保険の話で、「保険者」と「被保険者」は逆の立場です。
保険者は保険を運営する側、被保険者は加入している側。 何かあった時にお金払ってあげるのが保険者です。特定健診を実施するのは、加入者本人ではなく、保険を運営する側です。
会社員の健康保険もあれば、自営業の人などが入る国民健康保険もあります。お勤め先によって違うんです。医療保険の保険者は、いろいろあるでOK。
そこで、特定健診の実施主体を聞かれたときに「市町村」とだけ覚えると、国民健康保険の話に狭めてしまいます。今回の答えは、まとめて医療保険者です。
実際に検査を受ける病院と、制度の実施主体も分けてください。医療機関で受ける健診であっても、誰が実施する責任を持つ制度かを聞かれたら、医療保険者と答えます。
「高齢者」の法律なのに、40歳からなの?
高齢者の医療の確保に関する法律と聞くと、「75歳以上の制度でしょう」と思いがちです。確かに、75歳以上が入る後期高齢者医療制度も、この法律に定められています。
でも、この法律は特定健診の根拠でもあります。法律名に「高齢者」と書いてあることだけで、特定健診の対象まで75歳以上にしないでください。
40〜74歳は特定健診。75歳以上は後期高齢者医療制度。根拠法は同じ。
同じ法律に二つの年齢が出てくるので、何の制度を聞かれているのかで分けます。今回の選択肢4は、この年齢を入れ替えたものです。
健診を受けた人全員に、特定保健指導をするわけではない
「健康診査」と「保健指導」も、別のものです。
健診では、体の状態を調べます。その結果を見て、生活習慣病のリスクなどから特定保健指導の対象になる人を選びます。受診者全員に、一律に行うのとは違います。選択肢3が誤りになる理由です。
目的も確認しましょう。メタボリックシンドロームに着目した健診なのか、がんを見つける検診なのか。選択肢2は、この目的の取り違えです。
誰が、誰に、何のために行うかを言う
医療保険者が、40〜74歳の加入者と被扶養者に、メタボリックシンドロームに着目した健診を行う。結果から必要な人を選んで、特定保健指導を行う。その根拠は高齢者医療確保法です。
特定健診の実施主体と対象年齢は? 被扶養者も対象?
医療保険者が実施し、対象は40〜74歳の被保険者・被扶養者です。
特定健診の目的は? 受診者全員が特定保健指導を受ける?
メタボリックシンドロームに着目した生活習慣病の予防です。全員ではなく、健診結果などから対象者を選びます。
特定健診と後期高齢者医療制度の共通の根拠法は?
高齢者の医療の確保に関する法律です。特定健診は40〜74歳、後期高齢者医療制度は75歳以上を基本に区別します。
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