第115回看護師国家試験 午後15
成人の乏尿の説明で正しいのはどれか。
- 尿線が途切れる。
- 尿の勢いが弱い。
- 1日の尿量が400mL以下である。
- 1日の排尿回数が4回以下である。
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答え
3 1日の尿量が400mL以下である。

WING先輩の解説
乏しいのは、尿の「量」
乏尿は、何が少ない状態でしょう。尿の量です。 排尿の回数でも、勢いでもありません。成人では、1日の尿量が400mL以下。答えは3です。
まずは、400が乏尿。100が無尿。この2つを優先して覚えましょう。無尿は、1日尿量100mL未満を目安にします。無尿はゼロじゃないですよ。100ですよ。
健康な成人の1日尿量の目安は、1,000〜1,500mL。ペットボトル2〜3本分です。ふだんの量のイメージがあれば、400mL以下がかなり少ないことも分かります。
回数と勢いを、量と混ぜない
尿線が途切れる、尿の勢いが弱い。これは排尿の出方の話です。出しにくさがあっても、1日の合計量は別に測らないと分かりません。
排尿回数が4回以下でも、それだけで乏尿とは決まりません。回数が同じでも、一回ごとの量は違います。何回かではなく、1日で全部で何mLかを見ます。
逆に、何度もトイレに行くから多尿、とも限りません。少量ずつ何度も出ることがあります。頻尿は回数、多尿・乏尿は量です。
尿閉は「尿があるのに、出せない」
膀胱に尿がたまっているのに、外へ出せない状態を尿閉といいます。腎臓で尿が作られない状態とは別です。
「出ていない」という見た目だけでは、どこで困っているかが決まりません。尿がたまっていないのか、たまっているのに出せないのか。尿量の記録を見ながら考えます。
腎臓は、水に溶けるゴミを捨てるための臓器。そこから先に、尿管、膀胱、尿道という通り道があります。尿の話でも、作ること・ためること・出すことを分けると整理できます。
病棟では、一日が終わるまで待たない
1日の尿量で評価したら遅い。病棟では、時間当たりの尿量を見ます。目安は一時間あたり体重の半分、0.5mL/kg/時です。
体重で考えるのは、小柄なおばあちゃんとムキムキの兄ちゃんで尿量の基準が一緒ではおかしいから。体重60kgなら、0.5×60=30mL/時。日勤8時間なら、30×8=240mL。1日400mL以下の定義とは別の、体重と時間で見る量です。
尿量低下は、腎臓自体の障害だけでなく、脱水や循環不全などで腎臓へ届く血液が減ったときにも起こります。尿量が少なければ、患者さんの循環状態を考えるきっかけにします。ただし、一回少なかっただけで原因や診断は決まりません。
隠して、単位まで言う
成人の乏尿の目安は? 何時間の量ですか?
1日の尿量が400mL以下です。無尿は1日100mL未満です。
排尿が少ない回数なら、必ず乏尿ですか?
いいえ。乏尿は回数ではなく、1日に合計した尿量で決まります。
体重60kgで、0.5mL/kg/時を計算すると?
30mL/時です。1日400mL以下の定義とは別の、体重と時間で見る量です。
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