第115回看護師国家試験 午前78
子宮頸癌で異常に増殖するのはどれか。
- 子宮筋細胞
- 神経芽細胞
- 線維芽細胞
- 平滑筋細胞
- 扁平上皮細胞
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答え
5 扁平上皮細胞

WING先輩の解説
子宮の筋肉ではなく、表面の上皮
子宮頸癌で異常に増殖する細胞を問う問題です。答えは5の扁平上皮細胞です。子宮頸がんでは、扁平上皮から発生する扁平上皮がんが多くを占めます。
「子宮」と聞いて、子宮を動かす筋肉の細胞を選びたくなるかもしれません。でも、同じ子宮でも、どの場所の、どの細胞の病気かを分けましょう。
1の子宮筋細胞や4の平滑筋細胞の増殖は、子宮筋腫などの話です。今回の頸がんで答える細胞とは違います。2の神経芽細胞は神経芽腫のもとになる未熟な神経系の細胞、3の線維芽細胞はコラーゲンを作り、傷の修復にも関わる細胞です。
扁平上皮は、どんな場所にある?
扁平上皮は分厚い。外部からの刺激を受けやすい場所。食道・皮膚・膣と覚える。
上皮は、臓器の表面を覆う組織です。扁平というのは細胞の形が平たいこと。ここで押さえる食道・皮膚・膣の上皮は、重層扁平上皮。重層というのはたくさん重なっているということね。普通の上皮よりも分厚いです。一個の細胞の平たさと、重なった上皮の厚さは別の話です。
子宮頸部も、膣に続く入り口側の上皮と結び付けます。今回は、その上皮の細胞が悪性化して増える話です。
頸と体は、場所と原因をセットにする
子宮頸がんと子宮体がん。名前が似ていて混ざるなら、入り口の病気か、奥の病気かで全部分かれる。
「頸(くび)=入り口=外から感染(HPV)=若い人」。
「体=奥=中からのホルモン曝露(エストロゲン)=高齢者」。
入り口の頸がんは、HPV
子宮頸がんに関わるのは、HPV、ヒトパピローマウイルスです。若い世代の病気です。
なんでワクチンでがんって予防できるんですか。ワクチンって何の予防ですか。感染症の予防ですよね。
子宮頸がんは、ウイルス感染が原因だからです。 HPVの感染を予防することが、子宮頸がんの予防につながります。ワクチンで予防できるのは、頸がんの方です。
若い人の子宮頸がんは、命を落とすじゃないにしても、子宮取らなあかんくなったら子供欲しい人は困るよね。子宮を摘出すると、妊娠できる能力、妊孕性(にんようせい)を失う可能性があります。早期に発見された一部の子宮頸がんでは、子宮体部を残す治療を選べる場合があります。だから、無症状のうちに見つけなきゃいけない。検診が大切です。
奥の体がんは、エストロゲン
子宮体がんは、子宮の奥の内膜にできるがんで、子宮内膜がんとも呼びます。こちらは閉経前後の年代と、エストロゲンへの長い曝露を結び付けます。中高年の方がエストロゲンの曝露期間が長いですよね。
エストロゲンは、性周期の前半に働くホルモンでしたね。子宮内膜を増殖期にしちゃいます。その刺激を長く受けることが、子宮体がんのリスクにつながります。肥満では脂肪組織でもエストロゲンが作られるので、リスクが上がります。
子どもが少ない女性もリスクです。妊娠中は性周期が止まるので、出産回数が少なければ、その分、性周期を繰り返す機会が増える。
共通する出血のサインも押さえる
頸がん・体がんに共通する症状は、不正出血です。月経以外の時期の出血などに注意します。ただし、早期の頸がんは症状がないこともあります。出血を待たずに、検診で見つけます。
見ずに、二つを分けられますか
子宮頸がんで今回問われた細胞は? 子宮筋細胞と区別できますか。
扁平上皮細胞です。頸部の上皮から発生する扁平上皮がんが多く、子宮の筋肉が増える病気とは区別します。
頸がんと体がんを、場所と原因の組合せで言えますか。
頸がんは入り口でHPV感染。体がんは奥の内膜で、エストロゲンへの長期曝露が関わります。
子宮頸がんをワクチンで予防できるのは、なぜ?
原因となるHPV感染を予防できるからです。子宮体がんの予防と混同しないでください。
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