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TREND ANALYSIS

第115回看護師国家試験
必修問題の傾向分析

なぜ “過去問を解くだけ” では必修を突破できなくなったのか

115回の全体像

必修が勝負を分けた試験

第115回看護師国家試験は、問題タイプによって明暗がはっきり分かれた試験でした。

問題タイプ配点難易度特徴
一般問題(130問)1点/問難化医学的知識の応用問題が増加。ただし1問1点のため、大きな差にはつながりにくい
状況設定(60問)2点/問易化過去問演習+看護師としての常識で解ける問題が多数。配点が高く、全体平均を押し上げた
必修問題(50問)1点/問二極化40点ボーダー。できた人とできなかった人の差が大きい

結果として、多くの学生が「手応えがない割に、高得点が取れてしまった」という感想を持ちました。状況設定問題の易化と1問2点の配点構造が、全体の平均点を押し上げたためです。

しかし、必修問題で悔しい思いをした学生が今年は想定以上に多い。SNS上では必修39点(ボーダーギリギリ)で不適切問題の有無を必死に確認する学生が多数見受けられました。全体の平均点は高いのに、必修で届かない――二極化した必修でした。

3月24日の公式発表で、合格率は88.3%(前回90.1%)。一般・状況設定のボーダーは166/249点(得点率66.7%、前回60.8%)と大幅に上昇しました。問題が易しく高得点が出やすかったにもかかわらず合格率は下がった――必修で止まった層がいたことが、公式データで裏付けられました。

なぜ必修で落とすのか。その原因を探るため、第115回の必修50問を過去の出題との関係から3つに分類しました。

3分類

必修50問を3つに分類しました

第115回の必修50問を、過去の出題との関係から3つに分類しました。

コピペさん

20

過去問とほぼ同じ問題。暗記していれば解ける。

おいとこさん

28

過去問の知識を応用すれば解ける。理解が必要。

はじめてさん

2

過去に出題歴のないまったく新しい問題。

50問中48問は過去問学習で対応可能。ただし、暗記だけでは20問止まりです。

合格シミュレーション

わからない問題を勘で解いた場合の期待値(4択 = 正答率25%)を含めたシミュレーションです。

暗記だけで挑んだ場合

約28点/50

不合格

コピペ20問正解(20点) + 残り30問は勘(30×1/4≒8点)

おいとこ半分理解の場合

約38点/50

不合格

コピペ20問 + おいとこ14問 + 残り16問は勘(16×1/4≒4点)

理解を伴う学習をした場合

約46点/50

合格

コピペ20問 + おいとこ28問×約9割≒25点

40点(合格ライン)に届くには、おいとこさんの6割以上を理解して正解する力が必要です。

一般・状況設定問題でも同じ構造

必修だけでなく、一般・状況設定問題(250点満点)でも検証しました。

コピペだけで挑んだ場合

118.8点/250

不合格

コピペ75点+残りランダム。ボーダーに46点以上不足

おいとこさんまで解けた場合

171.2点/250

合格

どのボーダーでも余裕をもって合格

必修でも一般でも、結論は同じです。おいとこさん問題が解けるかどうかが、合否の分水嶺。
過去問と同じ問題はコピペで解ける。でも切り口が変わった問題は、理解していないと解けません。

出題傾向の変化

113回から“理解を問う問題”が急増——その傾向は今も続く

109回から115回までの必修50問の分類推移を示します。113回を境に、「おいとこさん(理解を問う問題)」が急増しています。

分類109回110回111回112回113回114回115回
コピペさん33343633202120
おいとこさん1211810242528
はじめてさん5567642

コピペ問題だけ解ければ受かる時代は終わった。113回以降、3年連続で理解を問う問題が全体の半数を超えている。おいとこ問題も一定数しっかり解けないと40点は超えない。

一方で、正答率80%以上の問題を全問正解すれば、残りを全部間違えても合格できるのも事実。合否を分けるのは難問が解けるかではなく、みんなが取れる問題を落とさないか。模試で見るべきは全国正答率が高いのに落とした問題のリストです。

正答率分布

分類別の正答率分布

コピペさんは予想通り正答率が高い。おいとこさんはやや低くなり、正答率80%未満の問題が6問もある。はじめてさんの正答率が低いことは出題者側も織り込み済みで、だからこそ2問しか出題しないのだろう。

分類平均正答率8割未満の問題数最低正答率
コピペさん(20問)90%台後半0問80%台前半
おいとこさん(28問)80%台後半6問40%台後半
はじめてさん(2問)60%台前半2問40%台後半

正答率が特に低かった問題

  • 午前22 酸素投与器具はじめて)── 正答率 40%台後半
  • 午後11 摂食中枢=視床下部おいとこ)── 正答率 60%台前半
  • 午前25 対光反射=動眼神経おいとこ)── 正答率 70%台前半
  • 午後12 頸神経=8対はじめて)── 正答率 70%台後半
  • 午後21 筋肉内注射=三角筋おいとこ)── 正答率 70%台後半
  • 午前4 破傷風=土壌おいとこ)── 正答率 70%台後半
  • 午後23 舌根沈下=側臥位おいとこ)── 正答率 70%台後半

出典分析

一般・状況設定問題からの出題も増加

必修問題の出典を調べると、一般・状況設定問題の知識を前提とする問題が年々増えています。

一般・状況から
必修から
35
10
109回
34
11
110回
33
11
111回
31
12
112回
32
12
113回
31
15
114回
32
17
115回

115回では17問が一般・状況設定問題の知識を前提としていた。必修問題集だけを繰り返す学習では対応できない。

では、ここからは必修50問の中で特に注目すべき問題を取り上げ、過去問との比較を通じて「なぜ落としたのか」を具体的に見ていきます。

落とし穴

コピペさんでも “聞き方” が変わると落とす

過去問とほぼ同じ知識を問う「コピペさん」でも、聞き方が逆方向になると正答率が下がる。過去問の丸暗記がすぎる学生にはきつい。が、常識的な学習をしていれば解けたはずの問題である。

事例1:ステロイドの問題(午前問17 ── 正答率 80%台後半)

115回 午前問17

免疫抑制作用があるのはどれか。

1. 抗ヒスタミン薬

2. インターフェロン

3. ヒト免疫グロブリン

4. 副腎皮質ステロイド

正答率 80%台後半

108回 午前問25(過去問)

副腎皮質ステロイドの作用はどれか。

1. 体重の減少

2. 血糖の低下

3. 血圧の低下

4. 免疫の促進

5. 炎症の抑制

過去問では「ステロイドの作用は?」と正面から聞いた。115回では「免疫抑制作用がある薬は?」と逆方向から出題。同じ知識だが、14%の学生が落とした。「ステロイド=炎症を抑える=免疫を抑える」と体系的に理解していれば迷わない。

事例2:要介護認定(午後問2 ── 正答率 80%台後半)

115回 午後問2

要介護認定を行うのはどれか。

1. 市町村

2. 診療所

3. 都道府県

4. 介護保険審査会

正答率 80%台後半

110回 午前問4(過去問)

要介護認定の申請先はどれか。

1. 市町村

2. 診療所

3. 都道府県

4. 介護保険審査会

選択肢がまったく同じ。過去問は「申請先は?」、115回は「認定を行うのは?」。答えは同じ「市町村」だが、聞き方が微妙に変わっただけで13%が落とした。「介護保険審査会」と迷った学生が多いと推測される。審査会は市町村から委託を受けて審査・判定を行う機関であり、認定の主体ではない。

おいとこさん

38点の壁を作った問題たち

正答率60〜80%の「おいとこさん」。これらが解けなかった学生は38〜39点あたりで悔しい思いをしたはずである。

注目問題1:対光反射(午前問25 ── 正答率 70%台前半)

115回 午前問25 ── 5肢択1

対光反射に関与するのはどれか。

1. 動眼神経

2. 滑車神経

3. 三叉神経

4. 外転神経

5. 顔面神経

正答率 70%台前半(4人に1人以上が不正解)

過去の必修で「対光反射=動眼神経」を直接問う出題はなく、一般問題の状況設定で周辺知識として問われた程度。脳神経の基礎知識だが、必修に出たのは初めてに近い。

なぜ解ける学生がいるのか?「対光反射 → 瞳孔が縮む → 縮瞳 → 副交感神経 → 動眼神経(第III脳神経)」という知識の連鎖を理解していて、丸暗記していなくても推論で正答できた。いかにも合否を分ける絶妙な問題

注目問題2:心房細動(午後問14 ── 正答率 80%台前半)

115回 午後問14

心房細動について正しいのはどれか。

1. 心電図でP波を認める。

2. 心房の興奮は規則的である。

3. 心房内に血栓を形成しやすい。

4. 房室結節の興奮伝導障害である。

正答率 80%台前半

心房細動は一般問題の循環器領域で繰り返し出題されてきたが、必修で正面から問われたのは今回が初。「心房細動 → 心房が不規則に痙攣 → 血液が淀む → 血栓ができやすい → 脳塞栓のリスク」というメカニズムの連鎖を理解していれば、選択肢3を迷わず選べる。

注目問題3:摂食中枢(午後問11 ── 正答率 60%台前半)

115回 午後問11 ── 正答率ワースト2

摂食中枢が存在する部位はどれか。

1. 延髄

2. 小脳

3. 下垂体

4. 視床下部

正答率 60%台前半(約4割が不正解)

103回 午前問83(元になった一般問題)

視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 感覚系上行路の中継核

2. 長期記憶の形成

3. 摂食行動の調節

4. 飲水行動の調節

5. 姿勢の調節

知識をリンクさせれば推論で解ける。「お腹がすいた」は本能の行動 → 本能は脳の中でも原始的な部分が担当 → 間脳(視床下部)。脳を「古い順」に並べて機能を整理していれば、「摂食=視床下部」を丸暗記していなくても正答できる。

受講学生からは「“本能中枢だから視床下部” と教わった通りに解けました」という声が上がっている。知識のつなげ方を教えれば、全国正答率60%台前半の難問も解ける。

はじめてさん

過去問にない初出題

午後問12:頸神経の対の数(正答率 70%台後半)

115回 午後問12 ── 過去問にない初出題

脊髄神経で頸神経の対の数はどれか。

1. 1対

2. 5対

3. 8対

4. 12対

正答率 80%台前半

「頸神経が8対」を直接問う出題は、過去の必修・一般問題のデータベースに見当たらない。完全な初出題である。

頸椎は7個なのに頸神経は8対。この「骨の数と神経の数が違う」話は、解剖の講義で脱線的に触れることがある知識だ。毎年必ずこういう「講義でそれとなく触れた問題」が突然出題される。だからこそ、知識がつながる話であればいくらでも脱線する――それが、的中を生む講義の特徴である。

午前問22:酸素投与器具(正答率 40%台後半)

115回 午前問22 ── 正答率ワースト1

酸素投与器具を図に示す。最も高濃度の酸素を吸入できるのはどれか。

1. 鼻カニューレ

2. 簡易酸素マスク

3. ベンチュリーマスク

4. リザーバー付きマスク

正答率 40%台後半(半数以上が不正解)

知識としては「リザーバー付きマスクが最高濃度」と知っていても、図版で器具を判別する出題形式が難しかった。知識だけでなく臨床のイメージが必要な問題。

学習戦略

“理解型学習” が必修突破の鍵です

1

10月までに基礎(解剖・病態)の底力をつける

理解を問う問題が全体の約6割を占める以上、直前期の短期集中型必修対策だけでは通用しない。解剖学・病態生理の基盤を早期に固めることが、必修突破の前提条件になる。

2

過去問は「解ける」ではなく「説明できる」レベルまで

115回では、過去問と同じ知識でも聞き方を変えて出題された。「なぜその答えになるのか」を説明できるレベルまで理解していれば、問われ方が変わっても対応できる。

3

一般問題の知識も必修に出る前提で学ぶ

115回では17問が一般・状況設定問題の知識を前提としていた。必修問題集だけを繰り返す学習では対応できない。高正答率の一般問題学習が、結果的に必修対策にもなるという意識が重要。

先生方へ

理解型の学習環境を整えることが、学生の必修突破を支える最も確実な方法です。

受講生の声

全国正答率60%の問題を、受講生は解けた

115回の必修で全国の学生が苦しんだ問題。WING先輩の講義を受けた学生からは、こんな声が届いています。

午後問11 摂食中枢=視床下部 ── 全国正答率 60%台前半

「本能中枢だから視床下部」と教わった通りに解けました

脳の4分割(古い脳→本能→間脳)というフレームワークで、「お腹すいた=本能=視床下部」と推論。丸暗記していなくても正答。

午前問25 対光反射=動眼神経 ── 全国正答率 70%台前半

港区の語呂合わせで副交感→縮瞳→動眼神経、と一発でした

1つの語呂合わせから、対光反射・瞳孔調節・脳神経の副交感機能がすべてつながる。講義で繰り返し扱った知識。

午後問14 心房細動=血栓形成 ── 全国正答率 80%台前半

心房が震える→血が淀む→血栓、って流れで迷いませんでした

メカニズムの連鎖で理解していれば、選択肢を消去法ではなく確信を持って選べる。

午後問12 頸神経=8対 ── 全国正答率 70%台後半(初出題)

講義中に「頸椎は7個なのに頸神経は8対だよ」って脱線で聞いてたので、びっくりしました

過去問にない完全な初出題。知識がつながる話であればいくらでも脱線する――それがWING先輩の講義スタイル。

解けた学生に共通するのは「答えを暗記していた」ことではない。
「知識のつなげ方を知っていた」ということ。

講義カバー率

必修50問のうち45問が講義範囲

第115回の必修50問について、WING先輩の講義(解剖生理・病態生理)でカバーできる範囲を調べました。

45問(90%)
5問
問題数内容
講義でカバー45問解剖生理・病態生理・薬理・検査値・フィジカルアセスメント等
講義対象外5問看護技術(手技)・制度(法律の細則)など、実習と教科書で学ぶ範囲

正答率80%未満の難問もカバー

問題テーマ正答率講義
午前22酸素投与器具40%台後半対応済
午後11摂食中枢=視床下部60%台前半対応済
午前25対光反射=動眼神経70%台前半対応済
午後12頸神経=8対70%台後半対応済
午後21筋肉内注射=三角筋70%台後半対応済
午前4破傷風=土壌70%台後半対応済
午後23舌根沈下=側臥位70%台後半対応済

全国の学生が苦しんだ正答率80%未満の7問すべてが講義範囲。暗記を増やすのではなく、知識のつなげ方を教えれば解ける。

教え方の具体例

1つの説明で3問解ける

WING先輩の講義では、ひとつのフレームワークから複数の問題が解けるように知識を構造化しています。

例1:「港区」の語呂合わせ → 対光反射が解ける(午前問25・正答率70%台前半)

港区(3・7・9・10)= 副交感神経を含む脳神経
→ 3番 = 動眼神経 = 副交感神経を含む
→ 副交感 = 交感の逆
→ 交感 = 散瞳 だから 副交感 = 縮瞳
→ 対光反射(光 → 縮瞳)= 動眼神経

1つの語呂合わせから、対光反射・瞳孔調節・脳神経の副交感機能に関する問題がすべて解ける。

例2:「脳の4分割」→ 摂食中枢が解ける(午後問11・正答率60%台前半)

脳幹(最も古い)→ 呼吸・循環の中枢
間脳(古い)  → 体温・摂食・飲水(本能行動)
大脳辺縁系   → 情動・記憶
大脳皮質(新しい)→ 思考・判断

→ 「お腹すいた」は本能 → 本能は間脳 → 視床下部

この1つのフレームワークで、摂食中枢・体温調節・飲水行動・情動反応に関する問題がすべて解ける。

問われているのは「知識の量」ではない。
「知識のつなげ方」を教えられる学習環境があるかどうか。
それが、学生の必修突破確率を決める。

次年度に向けて

先生方に、お伝えしたいこと

113回以降、おいとこさん問題が急増し、その傾向は115回まで続いています

109回では12問だったおいとこさん問題が、115回では28問に。コピペさん問題は36問から20問に減少。 過去問の丸暗記で通用する部分が年々狭まっています。なぜそうなるかを理解する教育に、今から投資してください。

正答率の低い問題を対策しても、合格率は上がりません

正答率30%の問題を全部間違えても、合格できます。 補講のテーマにすべきは、全国正答率が高いのに、御校の学生が落としている問題です。 難問対策に時間を使うほど、基礎の取りこぼしリスクが増えます。

点数が低いだけでは、処方は決まりません

コピペさん問題が解けていない学生は、そもそも勉強量が足りていません。まず机に座る習慣が必要です。
コピペさんは解けるのにおいとこさんが解けない学生は、勉強はしているけれど暗記に偏っています。勉強のやり方を変える必要があります。
同じ点数が低いでも、原因と処方は全く違います。

必修39点と40点の間には、1年間の差があります

115回のA-22(酸素投与器具)は正答率48.1%。必修なのに半数以上が不正解でした。 この1問のせいで、一般で十分な点が取れていた学生が足切りになっています。 暗記は思い出せなかったら終わり。理解は忘れても辿り着ける。 100%を目指す学校こそ、理解の教育を。

御校の学生は、どこでつまずいていますか?

模試のデータがあれば、コピペが解けていないのか、おいとこが解けていないのかが見えます。 原因が見えれば、何をすべきかが決まります。

合格率を一緒に背負うパートナーとして、御校の対策を一緒に考えさせてください。

WING先輩

WING先輩

看護師国家試験対策 専門講師

「学びを、エンタメに。」

約100校

年間の講義校数

約10,000人

年間の受講者数

90%

必修50問のカバー率

「やった」ではなく、「変わった」へ。

単に講義を「足す人」ではありません。どの層をどう動かすか。何を削り、どこに集中するか。合格率という結果を、一緒に背負って考えます。

本資料は、過去の出題傾向を独自に分析した結果に基づいています。
正答率は分析に基づく概算値です。実際の数値とは若干の差異がある場合があります。