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EXAM & LEARNING

第115回看護師国家試験
必修問題から考える学び方

答えを思い出す。その理由を説明する。 学んだ知識を、次の問題で使ってみる。

個別問題の正答率は、予備校の解答分析表(2026年2月17日時点・1,665人)の速報集計に基づきます。 全受験者の正答率ではありません。

正解したあとに、「なぜ?」まで説明できますか。

過去に出た問題でも、学生には初めてに見えることがあります。 WINGが育てたいのは、見覚えのある答えを選ぶ力だけでなく、学んだ知識を、見慣れない問題でも使える力です。

WINGの講義では、口頭で答える、何も見ずに思い出す、関連する過去問を解く時間をつくっています。 第115回の必修問題を例に、知識をつなげて考える学び方を見ていきます。

落とし穴

同じテーマでも、聞き方は変わる

過去問を振り返るときは、答えだけでなく「何を聞かれているか」「なぜその答えになるか」も確認します。次の問題では、同じテーマが違う聞き方で出題されています。

事例1:ステロイドの問題(午前問17 ── 正答率 80%台後半)

115回 午前問17

免疫抑制作用があるのはどれか。

1. 抗ヒスタミン薬

2. インターフェロン

3. ヒト免疫グロブリン

4. 副腎皮質ステロイド ✓

正答率 80%台後半

108回 午前問25(過去問)

副腎皮質ステロイドの作用はどれか。

1. 体重の減少

2. 血糖の低下

3. 血圧の低下

4. 免疫の促進

5. 炎症の抑制 ✓

→ この問題の答えとWING先輩の解説

過去問では「ステロイドの作用は?」、115回では「免疫抑制作用がある薬は?」と出題されています。薬の名前から作用を説明するだけでなく、作用から薬の名前を思い出す練習にもつなげます。

事例2:要介護認定(午後問2 ── 正答率 80%台後半)

115回 午後問2

要介護認定を行うのはどれか。

1. 市町村 ✓

2. 診療所

3. 都道府県

4. 介護保険審査会

正答率 80%台後半

110回 午前問4(過去問)

要介護認定の申請先はどれか。

1. 市町村 ✓

2. 診療所

3. 都道府県

4. 介護保険審査会

選択肢がまったく同じでも、過去問は「申請先は?」、115回は「認定を行うのは?」と聞いています。答えの「市町村」を思い出したあとに、それぞれ何を問われているのかも言葉にして確かめます。

知識をつなげる

学んだ知識を、答えの理由につなげる

解答を見て終えるのではなく、答えにたどり着く道筋を、自分の言葉で説明してみましょう。

注目問題1:対光反射(午前問25 ── 正答率 70%台前半)

115回 午前問25 ── 5肢択1

対光反射に関与するのはどれか。

1. 動眼神経 ✓

2. 滑車神経

3. 三叉神経

4. 外転神経

5. 顔面神経

正答率 70%台前半(4人に1人以上が不正解)

→ この問題の答えとWING先輩の解説

対光反射について、脳神経や自律神経の働きと結びつけて考えてみます。

知識をどうつなげるか。「対光反射 → 瞳孔が縮む → 縮瞳 → 副交感神経 → 動眼神経(第III脳神経)」と結びつけ、答えの理由を説明する練習をします。

注目問題2:心房細動(午後問14 ── 正答率 80%台前半)

115回 午後問14

心房細動について正しいのはどれか。

1. 心電図でP波を認める。

2. 心房の興奮は規則的である。

3. 心房内に血栓を形成しやすい。 ✓

4. 房室結節の興奮伝導障害である。

正答率 80%台前半

「心房細動 → 心房が不規則に痙攣 → 血液が淀む → 血栓ができやすい → 脳塞栓のリスク」というメカニズムの連鎖を理解していれば、選択肢3を迷わず選べる。

注目問題3:摂食中枢(午後問11 ── 正答率 60%台前半)

115回 午後問11 ── 正答率ワースト2

摂食中枢が存在する部位はどれか。

1. 延髄

2. 小脳

3. 下垂体

4. 視床下部 ✓

正答率 60%台前半(約4割が不正解)

103回 午前問83(関連する一般問題)

視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 感覚系上行路の中継核

2. 長期記憶の形成

3. 摂食行動の調節 ✓

4. 飲水行動の調節 ✓

5. 姿勢の調節

→ この問題の答えとWING先輩の解説

知識をリンクさせれば推論で解ける。「お腹がすいた」は本能の行動 → 本能は脳の中でも原始的な部分が担当 → 間脳(視床下部)。脳を「古い順」に並べて機能を整理していれば、「摂食=視床下部」を丸暗記していなくても正答できる。

摂食中枢の場所を考えるときも、視床下部が担う働きと結びつけて理解することが大切です。

図や構造と結びつける

名前だけでなく、形や位置も確かめる

午後問12:頸神経の対の数(正答率 70%台後半)

115回 午後問12

脊髄神経で頸神経の対の数はどれか。

1. 1対

2. 5対

3. 8対 ✓

4. 12対

正答率 70%台後半

→ この問題の答えとWING先輩の解説

頸椎の数と頸神経の対の数を、区別して答えられるか確認する問題です。

頸椎は7個、頸神経は8対。骨の数と神経の数が違うことを、図で位置関係も確かめながら学びます。

午前問22:酸素投与器具(正答率 40%台後半)

115回 午前問22 ── 正答率ワースト1

酸素投与器具を図に示す。最も高濃度の酸素を吸入できるのはどれか。

1. 鼻カニューレ

2. 簡易酸素マスク

3. ベンチュリーマスク

4. リザーバー付きマスク ✓

正答率 40%台後半(半数以上が不正解)

→ この問題の答えとWING先輩の解説

知識としては「リザーバー付きマスクが最高濃度」と知っていても、図版で器具を判別する出題形式が難しかった。知識だけでなく臨床のイメージが必要な問題。

学習戦略

“理解型学習” が必修突破の鍵です

1

10月までに基礎(解剖・病態)の底力をつける

解剖学・病態生理を学びながら、関連する問題も解いてみる。解けなかったところは教科書に戻り、何がわかっていなかったかを確かめます。

2

過去問は「解ける」ではなく「説明できる」レベルまで

115回では、過去問と同じ知識でも聞き方を変えて出題された。「なぜその答えになるのか」を説明できるレベルまで理解していれば、問われ方が変わっても対応できる。

3

一般問題の知識も必修に出る前提で学ぶ

例えば、103回の一般問題では視床下部の機能、115回の必修問題では摂食中枢の場所が問われました。問題の区分をまたいで、関連する知識を結びつけて復習します。

教え方の具体例

ひとつの知識から、関連する問題へ

WING先輩の講義では、ひとつのフレームワークから複数の問題が解けるように知識を構造化しています。

例1:「港区」の語呂合わせ → 対光反射が解ける(午前問25・正答率70%台前半)

港区(3・7・9・10)= 副交感神経を含む脳神経
→ 3番 = 動眼神経 = 副交感神経を含む
→ 副交感 = 交感の逆
→ 交感 = 散瞳 だから 副交感 = 縮瞳
→ 対光反射(光 → 縮瞳)= 動眼神経

語呂合わせで思い出した知識を、対光反射・瞳孔調節・脳神経の副交感機能と結びつけて考えます。

例2:「脳の4分割」→ 摂食中枢が解ける(午後問11・正答率60%台前半)

脳幹(最も古い)→ 呼吸・循環の中枢
間脳(古い)  → 体温・摂食・飲水(本能行動)
大脳辺縁系   → 情動・記憶
大脳皮質(新しい)→ 思考・判断

→ 「お腹すいた」は本能 → 本能は間脳 → 視床下部

脳の部位と働きを整理し、摂食中枢・体温調節・飲水行動・情動反応について説明する練習につなげます。

学んだ知識を思い出し、自分の言葉で説明し、問題で使う。
その練習を、講義の中で一緒に行います。

次年度に向けて

先生方に、お伝えしたいこと

点数だけで、学生のつまずきを決めつけないことを大切にしています。 模試の得点やその変化、必修・一般問題の得点のバランスに加えて、普段の学習の様子も見ながら、必要な支援を考えます。

学習方法に課題がある学生には、何も見ずに思い出す練習や、友人と問題を出し合う方法まで具体的に伝えます。 「勉強って、こうすればいいのか」とわかり、その後も自分で学んでいけることを目指します。

御校の学生は、どこでつまずいていますか?

模試で間違えた問題と、普段の学び方を一緒に見ていきます。 学習量と学習方法の両面から、次に取り組むことを考えます。

御校の対策を一緒に考えさせてください。

WING先輩

WING先輩

看護師国家試験対策 専門講師

「学びを、エンタメに。」

医師12年目

循環器内科医

心電図検定1級

資格

※自社調べ

単に講義を「足す人」ではありません。どの層をどう動かすか。何を削り、どこに集中するか。合格率という結果を、一緒に背負って考えます。

本ページは、出題例をもとにWINGの学習・指導方法を紹介するものです。
正答率は冒頭に記載した速報集計を範囲で表示しています。