第115回看護師国家試験 午前62
ホルモンとその働きの組合せで正しいのはどれか。
- エストロゲン ― 骨端軟骨板閉鎖
- 成長ホルモン ― 子宮の増大
- テストステロン ― 乳房の発育
- プロゲステロン ― 排 卵
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答え
1 エストロゲン ― 骨端軟骨板閉鎖

WING先輩の解説
骨端線が閉じたら、もう身長は伸びません
正しいのは、1のエストロゲンと骨端軟骨板閉鎖の組合せです。言葉が難しければ、まず骨端軟骨板とは何かに戻りましょう。
腕や脚の長い骨は、どこで長くなるのでしょう。
骨の端の近くにある、軟骨の板です。これを成長板、骨端軟骨板といいます。骨端と、骨の幹の端である骨幹端の間にあります。軟骨が少しずつ骨に置き換わりながら、骨が長くなります。
レントゲンでは骨は白く映りますが、軟骨は映りません。そのため、骨の端の近くに黒い線、すき間のように見えます。これが骨端線です。
思春期の終わり、エストロゲンの合図で軟骨が骨へ置き換わり、このすき間が消えます。それが骨端線の閉鎖。閉じると、もう骨は長い方向に伸びません。
整形外科医がレントゲンを見ただけで「もう身長は伸びない」と言えるのは、この線が残っているかを見ているからです。
閉鎖が早いほど、背は高くなる?
逆です。 早く閉じると、骨が伸びられる時間が短くなります。だから、最終身長は低くなる方向です。
成長ホルモンがあれば、閉じたあとも伸びるでしょうか。これも違います。骨端線が閉じると、成長ホルモンが働いても骨は長い方向には伸びません。伸ばす働きと、伸びる場所が残っていることの両方が必要です。
体の成長と、第二次性徴を分ける
成長ホルモンは、下垂体前葉から出て、骨や筋肉など全身の成長に関わります。性腺に指令を出すホルモンと混同しないでください。
性ホルモンの指令は、視床下部→下垂体前葉のLH・FSH→精巣・卵巣の順番です。その先で、男子はテストステロン、女子はエストロゲンと覚えます。視床下部から下垂体に対して出るホルモンは一切覚えなくていいです。
男子の声変わりや筋肉量の増加はテストステロン。女子の乳房の発育や初経はエストロゲンです。3の「テストステロン ― 乳房の発育」という組合せは選びません。
子宮の発育・増大も、女性の性ホルモンの働きとして捉えます。「体が大きくなる話は全部、成長ホルモン」とまとめてしまうと、成長ホルモンと子宮の組合せに引っかかります。
プロゲステロンは、排卵のあと
残りのプロゲステロンと排卵は、順番で区別します。LHサージによって排卵が起こります。
性周期は、まず前半2週間と後半2週間に分ける。前半2週間はエストロゲンモード。子宮内膜を増殖させます。真ん中にLHサージの壁を描き、排卵のタイミングを置きます。
排卵後、卵胞が黄体に変わります。そこからプロゲステロンが出て、後半2週間はプロゲステロンモード、黄体期になります。プロゲステロンは子宮内膜を着床に備えて維持し、基礎体温を高くするホルモンです。
LHは黄体形成ホルモン、黄体作るホルモンです。だから、LHサージのあとに黄体ができ、プロゲステロンが出ます。
隠して、理由まで答える
骨端軟骨板とは何? 閉じると、なぜ身長が伸びなくなる?
長い骨の端の近くにある軟骨の板、成長板です。エストロゲンの作用で軟骨が骨に置き換わり閉鎖すると、骨が長い方向へ伸びなくなるためです。
骨端線の閉鎖が早いほど、最終身長は高くなる?
低くなる方向です。骨が伸びられる時間が短くなるためです。
乳房の発育に関わるホルモンと、排卵の引き金は?
乳房の発育はエストロゲン。排卵の引き金はLHサージです。プロゲステロンが主役になるのは排卵後です。
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