第115回看護師国家試験 午前37
尿比重が低くなるのはどれか。
- 糖尿病
- 尿崩症
- 水欠乏性脱水
- ネフローゼ症候群
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答え
2 尿崩症

WING先輩の解説
尿が「多い」だけでは、区別できない
尿崩症でも、糖尿病でも、多尿になることがあります。どこで分けるか。尿比重で一発です。
尿比重は、水と比べた尿の重さを表す値です。尿に溶けている物質が多ければ高く、水分の割合が大きい薄い尿なら低くなります。単に尿量が多い・少ないとは、別のものを見ています。
尿崩症は、多い・薄い。ただの水が出る。糖が尿に出ている糖尿病は、糖が混じって重い。 尿比重が低くなるのは尿崩症。答えは2。
ADHは、尿を出す? 出さない?
ADHは抗利尿ホルモン。利尿に「抗う」と書くので、「出すな!」の命令です。腎臓の集合管で水の再吸収を促すホルモンです。
再吸収とは、尿になる途中の液体から、必要なものを血液へ戻すこと。ADHが働くと、水が体内へ戻り、尿は少なく、濃くなる。
尿崩症では、ADHの分泌が不足したり、腎臓がADHに十分反応しなかったりします。すると水を戻す働きが弱くなり、おしっこが出すぎてしまう。出てくるのは薄い尿。そのため尿比重は低くなります。
水欠乏性脱水なら、逆向き
水分だけが出ていって、水が足りない。そこから体がさらに水を失うのは困ります。腎臓の尿を濃縮する働きが保たれていれば、水を体内へ戻して、おしっこを出さないようにします。少なく濃い尿です。だから水欠乏性脱水は、尿比重が高くなる方向です。
尿崩症でも、水を失い続ければ脱水になります。脱水だから尿が薄いのではなく、尿を濃くできないために水を失い、脱水へ進むのが尿崩症の流れです。
糖尿病とネフローゼは、尿に何が混じる?
糖尿病で高血糖となり、尿に糖が出ると、糖の影響で尿量が増えます。尿糖が出るということは、おしっこが濃くなります。尿崩症のような低比重尿との対比では、糖が混じる、高比重と整理します。
ただし、糖尿病の人がいつ測っても必ず高比重、とは限りません。この問題で比較しているのは、尿に糖が出ているときの所見です。
ネフローゼはタンパクが漏れる病気。多量のタンパク質が尿に漏れることが中心になります。尿にタンパク質が含まれることも、尿比重を高める要因です。水を再吸収できずに薄い尿が多量に出る尿崩症とは、ここで分かれます。
反対向きを思い出す
ADHが働くと、尿量と尿の濃さはどう変わりますか?
集合管で水が再吸収され、尿量は減り、尿は濃くなります。
尿崩症は「多い・濃い」「多い・薄い」のどちら? 理由も説明してください。
多い・薄い。ADHの不足や作用の低下で、水を十分に再吸収できないためです。
尿に糖が出ている糖尿病と、尿崩症は、尿比重でどう対比しますか?
糖尿病は糖が混じって高比重、尿崩症は薄い尿で低比重と対比します。
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