第115回看護師国家試験 午前23
包帯法で前腕部を固定した場合の観察項目で適切なのはどれか。
- 悪寒の有無
- 末梢冷感の有無
- 全身倦怠感の有無
- 上腕動脈の触知の有無
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答え
2 末梢冷感の有無

WING先輩の解説
固定したあと、見るのは末梢です
包帯を巻いたあと、「きれいに固定できた」で終わってはいけません。固定したところより先へ、血液は届いているか。神経は圧迫されていないか。固定のあとは、末梢の血行・感覚・動きを確かめます。
今回固定したのは前腕です。前腕より末梢は、手や手指。そこに触れて、冷たくなっていないかを確認します。正答は2の「末梢冷感の有無」です。
「冷感」と「悪寒」は、同じ寒いという字が入っていても、見ているものが違います。末梢冷感は、手指などに触れて冷たいこと。悪寒は、患者さんが寒気を感じることです。今回考えるのは、包帯による圧迫のあとに、その先の循環が妨げられていないか、です。
上腕では、固定した先の状態がわかりません
4の上腕動脈は、名前のとおり上腕を通ります。上腕→前腕→手の位置関係です。
前腕を固定したのに、その手前にある上腕で脈を触れても、固定部位より先の循環を十分に確かめたことにはなりません。末梢の脈を見るなら、手首の橈骨動脈など。よく脈取るときに触れる血管です。「動脈を触る」はよさそうでも、どこの動脈かが大事です。
1の悪寒、3の全身倦怠感は、全身状態を知るうえでは意味のある症状です。ただし、この四択は「前腕を包帯で固定した場合」の観察。固定の影響を直接確かめる末梢冷感が選ばれます。
冷たいかだけで、観察を終えない
実際の観察では、温度と一緒に色・痛み・感覚・動き・脈も見ます。指先の色はどうか。しびれはないか。手指を動かせるか。固定する前や反対の手と比べて、変化はないか。患者さんの訴えと、触れて確かめた所見を合わせます。
骨折後の腫れや強い圧迫で、筋膜に囲まれた区画の圧力が上がると、血管や神経が障害されることがあります。これがコンパートメント症候群です。痛み・蒼白・脈拍消失・麻痺・感覚異常に注意します。ただし、全部そろうまで待つものではありません。脈が消えたり麻痺が出たりするのは、進行した徴候のことがあります。新たな強い痛みやしびれ、冷感などの変化があれば、速やかに報告して評価につなげます。
腕の位置を思い浮かべて、答える
前腕を固定したあと、循環を確かめたいのは上腕と手指のどちら?
固定したところより先にある、手指です。末梢の色や冷感、脈などを確かめます。
冷感のほかに、固定後の末梢で確かめることは?
色・痛み・感覚・動き・脈です。固定前や反対側と比較し、新しい変化があれば報告します。
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