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第115回看護師国家試験 午前14

深部静脈血栓症〈DVT〉の危険因子はどれか。

  1. 若 年
  2. 水分過多
  3. 長期臥床
  4. るいそう
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答え

3 長期臥床

WING先輩の解説

動かない脚では、血がよどむ

足は第二の心臓と言います。歩くと筋肉がむぎゅむぎゅって収縮する。この筋肉の動きに合わせて静脈がギュッって絞られて血液上がってくるんです。貧乏ゆすりとかすれば、筋肉がプププってやって、静脈を圧迫してくれる。

長く寝たままで脚を動かさないと、この働きが弱まって、血液がよどみます。血は流れてないと固まります。採血した後の血も、ほっといても勝手に固まりますよね。足の静脈も、よどんだら固まります。長期臥床→静脈血のうっ滞→血栓ができやすい。 答えは3です。

「安静にしているのだから、体にはよいはず」とは限りません。治療のために安静が必要な場面でも、寝たままだと深部静脈血栓症もできちゃう。動けないことによる血栓の危険に目を向けます。

血栓ができやすくなる3つの条件

血栓ができやすくなる背景には、血流のうっ滞、血管内皮の障害、血液が固まりやすい状態があります。

今回の長期臥床は、まず血流のうっ滞です。手術後の患者さんなら、動けないことに加え、手術そのものによる影響も重なる場合があります。危険性は、一つの危険因子だけで決まるとは限りません。

長時間の移動でも、座ったままじっとしていると、脚の血流が滞り、足に血栓ができる可能性があります。病棟のベッドも飛行機の座席も、脚を長く動かさない点は同じです。

他の選択肢は、逆向きと比べる

若年、水分過多、るいそうは、危険因子の高齢、脱水、肥満と比べると逆向きです。四つの中で当てはまるのは、長期臥床です。

若い人ややせた人でも、別の危険因子があれば起こります。若年やるいそうは、この問題で選ぶ代表的な危険因子ではない、というだけです。

水分も、比べるのは脱水の方。誰にでも大量の水分を、とは広げません。動ける範囲や水分の管理は、患者さんの状態と治療上の指示に合わせます。

足の血栓が、肺に飛ぶ

足にできた血栓が飛んでいって肺に詰まります。DVTを脚だけの病気で終わらせないこと。

全身から帰ってくる静脈血は、右心房に戻ります。右心房は筒みたいに大きいので、ここでは詰まらずに右心室へ。肺動脈に上がって左右の肺に行く。そこで血栓がズボッと詰まる。これが肺血栓塞栓症です。塞栓は、飛んでいってズボッと詰まることを言います。

通り道がわかっていれば、「脚の血栓なのに、なぜ息が苦しくなるのか」を説明できます。DVTがある患者さんが胸が痛いとか息切れするなら、脚の腫れとは別の話にしません。

DVTや肺血栓塞栓症の治療では、凝固を抑える抗凝固薬が使われます。血が固まるの二段階は、血小板ちゃんが集まってきてフィブリンつなぐ。一次止血の主役は血小板、二次止血の主役は凝固因子です。凝固因子を抑えれば血液はサラサラになります。固まりにくくなります。抗血小板薬とは、薬ごとに効くところが違う。サラサラ系で一言でまとめていると間違えます。

流れを思い出す

長期臥床がDVTの危険因子になるのは、なぜ?

第二の心臓(脚の筋肉)を動かす機会が減り、静脈の血がよどむためです。血は流れてないと固まります。

脚の静脈からはがれた血栓は、心臓を通った後、どこに詰まることがありますか?

肺動脈です。右心房→右心室→肺動脈と進みます。肺血栓塞栓症を起こすことがあります。

「若いからDVTは起こらない」は正しいですか?

正しくありません。若年を代表的な危険因子として選ばないことと、若い人に起こらないことは別です。

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WING先輩

WING先輩(駒井 翼)

看護師国試対策講師・循環器内科医

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