第115回看護師国家試験 午前89
常位胎盤早期剝離のリスク因子はどれか。2つ選べ。
- 経産婦
- 妊娠糖尿病
- 帝王切開術の既往
- 妊娠高血圧症候群
- 常位胎盤早期剝離の既往
解答・解説を見る解答・解説を閉じる
答え
4 妊娠高血圧症候群、5 常位胎盤早期剝離の既往

WING先輩の解説
胎盤は、場所と、はがれる時期を分けて考える
常位胎盤早期剝離と前置胎盤は、比較すると覚えやすくなります。名前のどこが違うのでしょう。
常位は、胎盤が正常な位置にあること。早期剝離は、赤ちゃんが生まれる前に、その胎盤が子宮壁からはがれることです。胎盤の位置は別にいいんです。
前置胎盤は、胎盤が子宮の出口である内子宮口にかかる、または覆う状態です。こちらは付いている場所の問題。二つを「妊娠中の出血」とだけ覚えると、危険因子まで混ざります。
最初に押さえるのは、妊娠高血圧症候群と早剝の既往
今回選ぶのは、4と5です。
妊娠高血圧症候群は、常位胎盤早期剝離の重要な危険因子です。もう一つは、以前にも常位胎盤早期剝離を起こしたことがある人。既往歴を聞くのは、今回の妊娠の危険を見積もるためです。
外傷や喫煙、子宮内感染なども関連します。でも、最初からすべてを均等に並べると、この問で選ぶべき中心が薄れます。「妊娠高血圧症候群」「早剝の既往」を先に置き、関連因子をその周りに足します。
選択肢を、理由と一緒に確かめる
| 選択肢 | 判断と理由 |
|---|---|
| 1.経産婦 | × 経産回数との関連を述べる資料はありますが、この問で選ぶ主要な二つではありません。関連が一切ないという意味にはしません。 |
| 2.妊娠糖尿病 | × 今回の選択肢では妊娠高血圧症候群と早剝の既往を選びます。妊娠糖尿病をそれらと取り違えません。 |
| 3.帝王切開術の既往 | × 前置胎盤・癒着胎盤との関連を考える既往です。今回の早剝の危険因子として選ぶ二つとは区別します。 |
| 4.妊娠高血圧症候群 | ○ 常位胎盤早期剝離の重要な危険因子です。 |
| 5.常位胎盤早期剝離の既往 | ○ 以前に早剝を起こした人は再発に注意が必要です。 |
外に見える出血だけで、軽いと決めない
胎盤がはがれると、母体側の出血だけでなく、胎児へ酸素を届ける働きも損なわれます。血が胎盤と子宮との隙間にたまり、外への出血が目立たない場合もあります。
前置胎盤は痛みのない性器出血が特徴です。一方、常位胎盤早期剝離は痛いです。腹痛や子宮の緊張、胎児の状態の変化に注意します。ただし、早剝でも外出血を認めることがあります。
強い痛みがあるのに見える血が少ない。胎盤の裏で出血していると、見た目で出血量が予想できません。これって逆にめっちゃ怖いことです。重い場合には血が固まりにくくなるDICを伴うこともあり、母児とも迅速な対応が必要になります。
隠して、区別する
今回の選択肢で、常位胎盤早期剝離の危険因子を二つ挙げると?
妊娠高血圧症候群と、常位胎盤早期剝離の既往です。
早剝で外への出血が少なくても、安心できないのはなぜ?
胎盤の裏に血がたまる内出血の場合があるためです。胎児への酸素供給も損なわれ、重症例ではDICも起こし得ます。
参考資料
同じ分野の問題も解いてみよう
