第115回看護師国家試験 午後29
Epstein‑Barr〈EB〉ウイルスが発生に関与しているのはどれか。
- 舌 癌
- 喉頭癌
- 食道癌
- 上咽頭癌
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答え
4 上咽頭癌

WING先輩の解説
EBウイルスと上咽頭癌。ただし、先に覚えるものがある
EBウイルスが発生に関与するのは、上咽頭癌です。今回の答えは4。
EBウイルスの問題は難しすぎるかもね。いろんな病気に関わっている、と覚えておこう。
がんが原因になるウイルスもっとあるんですけど、まずはHで始まる4つ整理しておくと良いでしょう。そのうえで、今回出たEBウイルスを加えましょう。
Hで始まる4つを、がんの名前まで言う
名前だけでなく、「何のがんにつながるか」まで答えてください。
| ウイルス | 関わるがん |
|---|---|
| HPV〈ヒトパピローマウイルス〉 | 子宮頸癌 |
| HBV〈B型肝炎ウイルス〉 | 肝細胞癌 |
| HCV〈C型肝炎ウイルス〉 | 肝細胞癌 |
| HTLV-1〈ヒトT細胞白血病ウイルス1型〉 | 成人T細胞白血病〈ATL〉 |
HPVは、子宮頸がんワクチンの話で聞くウイルスです。がんって普通年寄りの病気ってイメージがありますよね。でも子宮頸癌は比較的若い人にも起こります。なんで若くてがんになるの? それが感染症なんですね。
HBVとHCVは、B型肝炎とC型肝炎。BとCはセットです。どちらも血液を介して感染し、慢性肝炎から肝硬変、肝細胞癌へ進むことがあります。
残るHTLV-1は、名前にT細胞白血病と入っています。対応する病気は成人T細胞白血病、ATLです。母乳感染です。
そのあとに、EBウイルスを加える
EBは、Epstein-Barrの略です。EBVと書かれることもあります。
EBウイルスは、上咽頭癌とバーキットリンパ腫の発生に関わります。また、がん以外では伝染性単核球症の原因です。
ここで、さっきの成人T細胞白血病を混ぜないでください。
ATLはHTLV-1。EBウイルスではありません。
白血病とリンパ腫は、どちらも血液のがんの話に出てきます。ATLの原因を聞かれたらHTLV-1、バーキットリンパ腫との組合せならEBウイルスです。
上咽頭癌を、喉頭癌や食道癌と混ぜない
選択肢2の喉頭癌では、危険因子として喫煙を押さえます。選択肢3の食道癌は、飲酒と喫煙です。口や喉の近くにあるがんを、場所が近いという理由で全部同じウイルスに結び付けないでください。
選択肢1の舌のがんも、EBウイルスとは組み合わせません。選ぶのは上咽頭癌です。「喉のあたりのがん」という曖昧な覚え方では、喉頭癌との区別がつきません。上咽頭癌まで言い切れるようにしましょう。
もう一つ、原因病原体の組合せでよく出るのが、胃癌とヘリコバクター・ピロリ菌です。こちらはウイルスではなく細菌。「がんの原因となる病原体」を聞いているのか、「ウイルス」を聞いているのかで、選ぶ範囲が変わります。
覚える、隠す、思い出す
先にHで始まる4つ。そのあとにEB。読んだ順番を、自分で思い出す順番にしてください。
子宮頸癌、肝細胞癌、成人T細胞白血病に関わるウイルスを言えますか。
子宮頸癌はHPV、肝細胞癌はHBV・HCV、成人T細胞白血病はHTLV-1です。
EBウイルスが関わるがん二つと、がん以外の病気一つは?
上咽頭癌、バーキットリンパ腫、伝染性単核球症です。
成人T細胞白血病の原因をEBウイルスとする組合せは正しい?
誤りです。成人T細胞白血病はHTLV-1です。
胃癌に関わるピロリ菌は、ウイルスと細菌のどちら?
細菌です。
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