第115回看護師国家試験 午後40
一次救命処置〈BLS〉で心停止と判断するのはどれか。
- 奇 脈
- 昏 睡
- 死戦期呼吸
- 四肢のチアノーゼ
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答え
3 死戦期呼吸

WING先輩の解説
「呼吸なし」は、正常な呼吸がないこと
心停止ってどうやって認識しますか。
反応なし、呼吸なし。 この二つです。
この「呼吸なし」は、正常な呼吸がないというのが厳密には正解になります。あえぐような、しゃくり上げるような動きがあっても、十分な呼吸とはいえません。
これが選択肢の死戦期呼吸です。今心臓止まったばっかりっていう人が、この呼吸をしてることあります。反応がなく、この呼吸が見られたら、呼吸なしとして心停止と判断し、直ちに胸骨圧迫を始めます。
「顎が動いているから、まだ息はしている」。下顎をしゃくり上げるような動きも、呼吸してないと判断しないといけません。
ほかの選択肢で、心停止と決められる?
昏睡は、意識が深く障害されている状態です。でも、それだけで心停止とはいえません。反応がなくても、正常な呼吸がある人はいます。
この場合、まず何をするのでしょう。
気道確保です。 正常な呼吸があれば、回復体位、つまり側臥位にして気道が塞がるのを防ぎます。意識が低下すると舌の付け根が落ち込み、空気の通り道が塞がる舌根沈下が起こります。嘔吐したものが気道に入る危険もあります。
意識がない、というところで止まらず、正常な呼吸がありますかまで見て、その後の対応を分けます。
奇脈は心タンポナーデなどで見られる所見です。脈がある状態の変化で、これを心停止の判断基準にはしません。四肢のチアノーゼは、血液の酸素化や末梢の循環に問題があるときなどに見られる色の変化。これも、それだけでは心停止と判断できません。
今回選ぶのは、正常な呼吸がないと判断する死戦期呼吸です。
反応を見て、助けを呼び、呼吸を見る
倒れている人を見たときの流れも、ここで思い出しましょう。
最初は周囲の安全確認。次に、肩を軽く叩きながら呼びかけて、反応を確認します。反応がなければ、助けを呼び、119番通報とAEDを依頼します。
周りに人がいるなら、誰かがやってくれると思わず、通報する人、AEDを持ってくる人を指名します。助けを呼ばないと、一生心臓マッサージしなあかんくなっちゃいます。助けを呼ぶから、救急車もAEDも届きます。
呼吸の確認は、胸とお腹の動きを見て10秒以内。普段どおりの呼吸がなければ、胸骨圧迫を始めます。正常かどうか迷ったら胸骨圧迫が正解です。
胸を押すのは、脳に血液を送るため
心臓が止まっている間、全身への血流も途絶えます。とくに血液を届け続けたいのが、脳です。心臓が動き出すまで、胸骨圧迫で血液を送り続けます。
胸骨圧迫の合言葉は、強く・速く・絶え間なく。
成人では、胸骨の下半分を約5cm、6cmを超えない深さで押します。速さは1分間に100〜120回。押した後は力を緩めて、胸を完全に戻します。人工呼吸を組み合わせる場合は、30回押して2回です。
「絶え間なく」は、胸骨圧迫を中断する時間を可能な限り減らすということ。中断するのは、人工呼吸やAEDの解析・電気ショックなどに必要な時間だけ。それ以外は、ひたすら胸骨圧迫を続けます。AEDが届いたら音声に従い、ショック後もすぐ胸骨圧迫を再開します。
AEDでショックが必要なのは、心室細動と無脈性心室頻拍。この2つ以外やったら電気ショックできないんです。見分けのために、目の前の胸骨圧迫を遅らせないでください。
言える状態にしておく
反応がなく、顎をしゃくり上げるような呼吸をしています。呼吸ありとして待つ?
待ちません。死戦期呼吸は正常な呼吸ではなく、呼吸なしとして扱います。心停止と判断し、直ちに胸骨圧迫を始めます。
反応はないけれど、正常な呼吸があります。まず行う対応は?
気道確保です。回復体位(側臥位)で舌根沈下や誤嚥による気道閉塞を予防し、呼吸を見続けます。
成人の胸骨圧迫の場所・深さ・速さと、人工呼吸との回数比を言えますか。
胸骨の下半分。約5cm、6cmを超えない深さ。1分間に100〜120回。胸骨圧迫30回に人工呼吸2回です。
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